長らくドルビーアトモスって、左右・後方のサラウンドのチャネルが増えた程度の規格だと勘違いしてたのですが、上方からも鳴らして3次元的に包み込むような音場が作れる音響規格だったんですね。
わが家にあるAVアンプ「YAMAHA RX-A1070」を調べてみると、5.1.2チャンネルでのドルビーアトモス&DTX:Xデコーダーに対応しているということなので、手持ちの空きスピーカーを使ってドルビーアトモス環境を構築してみました。
目次
なんちゃって「イネーブルドスピーカー」でドルビーアトモス
まずは手軽にドルビーアトモス環境を構築しようと、以前サラウンドスピーカーとして使ってたONKYOの小型スピーカー(D-22XM)が余っていたので、これをAVアンプに繋いで、「イネーブルドスピーカー」として働かせてみました。
本来ドルビーアトモスを実現するには、スピーカーを天井から吊り下げて下向きに配置する必要があります。ただし住環境で難しい場合はスピーカーを上向き設置して、天井の反射により上から鳴っている様にする「イネーブルドスピーカー」という設置方式があります。
▼余ってたスピーカーは普通の小型ブックシェルフのスピーカーなので、ゴムの置物を挟んで無理やり上向きにするという方法をとってみました。
▼AVアンプ側の設定で、追加したスピーカーの設置位置情報を「ドルビーイネーブルドSP」に変更します。(天井なら「オーバーヘッド」、前方上部なら「フロントハイト」という設定もあります)
ひとまずこれで、なんちゃってイネーブルドスピーカーによる、なんちゃってドルビーアトモス環境ができました。
アンプのテストトーンで音を聞いてみましたが、イネーブルドスピーカー側からもちゃんと音は聞こえるのですが、天井から聞こえる感はほとんどありませんでした。
「普通に前から音が聞こえる」という感じです。
SONY(ソニー)のイネーブルドスピーカー「SS-CSE」を購入する
さすがに余ったスピーカーを使った「なんちゃってイネーブルドスピーカー」では、向きもうまく上を向かず見栄えも悪いので、専用のイネーブルドスピーカーを購入を決めました。
今回購入したのはSONY(ソニー)製「SS-CSE」です。
実際の品
▼製品のダンボール箱。宅配便はさらに大きなダンボールに緩衝材がいっぱい詰まった梱包されていました。
▼固定用金具×4、壁掛け用ブラケット×2もついています。
▼スピーカー本体
▼スピーカー背面、壁掛け工具が引っかかる溝が付いています。
▼イネーブルドスピーカーとして使うので、フロントスピーカーの上部に置くだけにします。
▼スピーカーを置いた全景
ドルビーアトモス対応ソフトを楽しむ
手元にあるドルビーアトモス対応ソフトは「スターウォーズep9(UHD版)」1本だけですが、試しに再生してみました。
冒頭の戦闘シーンから、確かに違いは感じます。真上というよりは、前方上の方からも音が感じられるようになって、サラウンド感・音に包まれた感が向上します。
ただし、背面のサラウンドバックスピーカーほど分離された音が鳴るわけではなく、全体的な音の鳴っている領域が広がりを感じるような感覚です。
ドルビーテストトーンとドルビーアトモスのトレーラーを視聴
ドルビーのサイトよりテストトーンとトレーラー(デモ映像)が公開されており、ダウンロードしてUSBなどの記憶媒体に保存して自分のプレイヤーで再生することができます。
ドルビー・テストトーン:https://www.dolby.com/jp/ja/guide/test-tones.html
テストトーン
各スピーカーから「サー」といった音を出し続ける動画ファイルで、音量の調整用に使えます。サラウンド感を体感するものでは無いです。
環境に合わせて、「5.1.2」とか「5.1.4」「7.1.2」「7.1.4」「9.1.6」といったファイルが提供されおり、自分の環境は「5.1.2」チャンネルなので「5.1.2」のファイルをダウンロードしました。
トレーラー
LEAFトレーラーとAMAZEトレーラーの2種類。サラウンド効果が強調された動画ファイルです。聴きまくったデモ映像が見れます。雨が降ってくる音、葉っぱが落ちて舞うときの風を切る音がたしかに前方・後方だけでなく、若干上のほうからも聞こえてくるように感じます。
▼今回購入したスピーカー