デパート・百貨店の「友の会」とは、毎月同じ額を積み立てていくと1年後の満期に1か月分の積立額相当の「ボーナス」を上乗せした13か月の商品券・電子マネーになって返ってくるというお得なサービスの事です。
多くのデパート百貨店がこのサービスを導入しており、単純な年利換算だと8.3%にもなります。
昨今の日銀マイナス金利政策の影響で、銀行の定期預金の金利がまったく上がらない中、お得な利回りに相当する「友の会」制度、にわかにが脚光を浴びてる感があります。
各デパート・百貨店の「友の会」の内容について比較してきます。
目次
「友の会」とは端的どんなサービス?
- 毎月一定の額を1年間(12か月)毎月積立てていくと、1か月分の積立額をボーナスとして上乗せた13か月分の金額の「商品券」や「電子マネー」が返ってくる。
- 積立の期間は1年(12か月)が基本。最近では半年(6か月)積立も選べるところもある。ただしお手軽になる分、上乗せされるボーナス額の割合が減る傾向にある。
- 「友の会」は積立だけでなく、「友の会」会員証を見せる事で、デパート内のレストランやグループ企業内のホテル等の施設で割引サービスなどの優待が受けられる。
- デパートによっては会報誌が送られてくるといった特典がある。
「友の会」各店サービス内容の比較 ”早見表”
主要百貨店・デパートの「友の会」について積立プランと満期時の上乗せ額の比較表を作りました。利回りは単純に「満期時の受取額」を「積立額」で割った百分率になります。
デパート・百貨店名 | 友の会名 | 満期時の上乗せ額 | 満期と利回り |
---|---|---|---|
三越・伊勢丹・ 丸井今井・岩田屋 |
エムアイ友の会 | 1年積立:1か月分 6か月積立:0.4ヶ月分 |
1年:8.3% 6か月:6.7% |
大丸・松坂屋 | 大丸松坂屋友の会 | 1年積立:1か月分 6か月積立:0.4ヶ月分 |
1年:8.3% 6か月:6.7% |
高島屋 | タカシマヤ友の会 (ローズサークル) |
1年積立:1か月分 | 1年:8.3% |
松屋 | クラブMG | 1年積立:1か月分 | 1年:8.3% |
阪急百貨店 | 阪急友の会 | 1年積立:1か月分 | 1年:8.3% |
阪神百貨店 | 阪神みどり会 | 1年積立:1か月分 | 1年:8.3% |
京王百貨店 | 京王友の会 | 1年積立:1か月分 6か月積立:0.4ヶ月分 |
1年:8.3% 6か月:6.7% |
小田急百貨店 | 小田急レディスクラブ | 1年積立:1か月分 6か月積立:0.5ヶ月分 |
1年:8.3% 6か月:8.3% |
東急百貨店 | 東急ファミリークラブ | 1年積立:1か月分 6か月積立:0.5ヶ月分 |
1年:8.3% 6か月:8.3% |
近鉄百貨店 | 近鉄百貨店友の会 | 1年積立:1か月分 | 1年:8.3% |
名鉄百貨店 | 名鉄友の会 | 1年積立:1か月分 | 1年:8.3% |
東武百貨店 | クレソンサークル | 池袋・西武 1年積立:1か月分宇都宮・大田・原栃木 1年積立:0.5か月分 6か月積立:0.25ヶ月分 |
1年:8.3%
1年:4.1% |
西武百貨店 | なし | – | – |
そごう | なし | – | – |
京阪百貨店 | 京阪友の会 | 1年積立:1か月分 | 1年:8.3% |
丸広百貨店 | まるひろ友の会 ラフィーネサークル | 1年積立:0.5か月分 6か月積立:0.25ヶ月分 |
1年:4.1% 6か月:4.1% |
- 小田急百貨店の「小田急レディスクラブ」は男性でも入会できます(以前は女性だけしか入会できなかった頃の名残で「レディスクラブ」と名乗っていますが、改名しないんですね)。
「友の会」をやっていない百貨店・デパート
「西武百貨店」、「そごう」は友の会をやっていません。かつては、西武百貨店では「セゾンクラブ」、そごうでは「ダリア友の会」というのがありましたが制度を廃止しています。
まあ、マルイやルミネも友の会の制度は持っていません。そもそもデパート・百貨店ではなく、マルイ・ルミネはファッションビルの位置づけになりますが・・、それでも自社のクレジットカード優待を行っており年4回ほど10%オフキャンペーンなどを開催しています。
デパート・百貨店 各店の「友の会」 優待内容比較
三越・伊勢丹・丸井今井・岩田屋
三越伊勢丹ホールディングスのグループ百貨店である「三越」「伊勢丹」「丸井今井」「岩田屋」を対象とした友の会「エムアイ友の会」
満期まで積み立てると、友の会の会員証(エムアイ友の会お買い物カード)に今までの積立総額とボーナス分が上乗せされた金額がチャージされます。
チャージしたお買物カードを使って、「三越」「伊勢丹」「丸井今井」「岩田屋」での買い物に使うことが出来ます。原則的に金券以外のものは買うことができ高級ブランドも例外なく利用可(ルイ・ヴィトン、ティファニー、エルメス、カルティエも、もちろん可能)。レストラン・食品類(生鮮類・酒類)も利用可。「三越・伊勢丹オンラインストア」でも利用可能です。
エムアイ友の会:
https://www2.mi-tomonokai.co.jp/index.html
12か月コース:
毎月の積立額は5,000円・10,000円・20,000円・30,000円・50,000円の6つから選べる。12か月積み立てると積立額の1か月分がボーナスとして上乗せされる。
6か月コース:
毎月の積立額は5,000円のみ。6か月積み立てると2,000円(0.4か月分)のボーナスが上乗せされる。
- ホテル、レストランでの優待
- 友の会の会員証(エムアイ友の会お買いものカード)は三越・伊勢丹などの店舗での買い物以外に、「三越伊勢丹オンラインストア」での買い物にも利用可能
一部の指定ブランド(パテック フィリップ )意外は可能
大丸・松坂屋
Jフロントリテイリングのグループ百貨店である「大丸」「松坂」を対象とした友の会「大丸松坂屋友の会」。
満期まで積み立てると、友の会の会員証に今までの積立総額がチャージされ、ボーナス分として商品券(友の会お買いものボーナス券)が貰えます。
大丸松坂屋友の会:
http://www.dmtomonokai.co.jp/
12か月満期コース:
毎月の積立額は5,000円・10,000円・30,000円の3つから選べる。12か月積み立てると積立額の1か月分がボーナスとして商品券(友の会お買いものボーナス券)が貰える
6か月満期コース:
毎月の積立額は5,000円のみ。6か月積み立てると2,000円(0.4か月分)の商品券がボーナスとして貰える。
招待コース(12か月):
毎月の積立額は7,000円のみ。12か月後に今までの積立額84,000円と、観劇1回ご招待。
(松坂屋名古屋店または松坂屋豊田店での取扱い)
- ホテル、レストランでの優待
- 会報誌「JOY CLASS」を年4回お届け
一部の指定ブランド(カルティエ、ルイ・ヴィトン)意外は可能。
高島屋
高島屋の友の会の名は「ローズサークル」、満期まで積み立てると、友の会の会員証に今までの積立総額とボーナス分が上乗せされた金額がチャージされます。
ボーナスコース(12か月満期):
毎月の積立額は5,000円・10,000円・30,000円・50,000円の4つから選べる。12か月積み立てると積立額の1か月分がボーナスとして上乗せされる。
観劇コース(12か月):
毎月の積立額は5,000円のみ。12か月後に今までの積立額60,000円と、観劇1回ご招待。
(松坂屋名古屋店または松坂屋豊田店での取扱い)
- ホテル、レストランでの優待
- 会報誌「ハミングタイム」を年6回お届け
- 高島屋オンラインストアでも利用可能
一部の指定ブランド(パテック フィリップ )意外は可能
松屋
松屋の友の会の名は「クラブMG」、満期まで積み立てると、友の会の会員証に今までの積立総額とボーナス分が上乗せされた金額がチャージされます。
クラブMG:
http://www2.matsuya.com/clubmg/
毎月の積立額は1口あたり5,000円・10,000円の2コースのみ。おひとり様5口まで。
12か月積み立てると積立額の1か月分がボーナスとして上乗せされる。
- ホテル、レストランでの優待
- 会報誌「ポジティブ」を毎月お届け
- カルチャースクールの入会金が無料に
例外なく可。
阪急百貨店・阪神百貨店
エイチ・ツー・オーリテイリングの百貨店である「阪急百貨店」および「阪神百貨店」ではそれぞれ友の会「阪急友の会」「阪神みどり会」がありますが、積立満期後にもらった商品券は阪急百貨店でも阪神百貨店でもどちらでも利用できます。
阪急友の会:http://www.hankyu-dept.co.jp/tomonokai/
阪神みどり会:http://www.hanshin-midorikai.com/
ボーナスコース(12か月):
毎月の積立額は5,000円・10,000円の2つから選べる。12か月積み立てると積立額のお買い物券と1か月分がボーナス券が貰える。
なおボーナス券はポイントカードとの併用ができなかったりクレジットカードとの決済の併用ができない(お買物券はできる)といった制限が付きます。
招待コース(阪急のみ):
毎月の積立額は5,000円のみ。12か月後に今までの積立額60,000円と、観劇や展覧会などに年3回無料で招待。
- ホテル、レストランでの優待
- 会報誌(阪急友の会は「阪急友の会通信」、阪神友の会は「ゆとり散歩」)を年3回お届け
京王百貨店
京王百貨店の友の会の名は「京王友の会」、満期まで積み立てると、友の会の会員証(お買いものカード)に今までの積立総額とボーナス分が上乗せされた金額がチャージされます。
京王友の会:
http://info.keionet.com/circle/index.html
ボーナスコース(12か月満期):
毎月の積立額は3,000円・5,000円・10,000円・30,000円の4つから選べる。12か月積み立てると積立額の1か月分がボーナスとして上乗せされる。
キッズコース(12か月満期):
毎月の積立額は3,000円・5,000円の2つから選べる。12か月積み立てると積立額の1か月分がボーナスとして上乗せされる。さらに、キッズクラブの積立コースでは出産・入学などの節目にプレゼント等の特典がつく。
- ホテル、レストランでの優待(暮らしのパートナー)
- 会報誌「tea time」を年4回お届け
- 新宿店4Fの「友の会サロン」(いわゆるラウンジ)が利用できる
小田急百貨店
小田急百貨店の友の会の名は「小田急レディスクラブ」。以前は入会できるのは女性だけしたが、現在は男性も入会OKです。満期まで積み立てると、友の会の会員証に今までの積立総額とボーナス分が上乗せされた金額がチャージされます。
小田急レディスクラブ:
http://www.odakyu-dept.co.jp/ladiesclub/index.html
1年お積立コース:
毎月の積立額は5,000円・10,000円・30,000円の3つから選べる。12か月積み立てると積立額の1か月分がボーナスとして上乗せされる。
半年お積立コース:
毎月の積立額は5,000円のみ。6か月積み立てると積立額の0.5か月分がボーナスとして上乗せされる。
- ホテル、レストランでの優待
- 会報誌「フェミナス」を年6回お届け
東急百貨店
東急百貨店の友の会の名は「東急ファミリークラブ」、満期まで積み立てると、友の会の会員証(お買いものカード)に今までの積立総額とボーナス分が上乗せされた金額がチャージされます。
東急ファミリークラブ:
http://www.tokyu-dept.co.jp/tfc/
1年積立コース:
毎月の積立額は3,000円・5,000円・10,000円・30,000円の4つから選べる。12か月積み立てると積立額の1か月分がボーナスとして上乗せされる。
半年積立5,000円コース:
毎月の積立額は5,000円のみ。6か月積み立てると積立額の0.5か月分(2500円)がボーナスとして上乗せされる。ボーナスの利率は1年満期コースと同じ。
- ホテル、レストランでの優待(暮らしのパートナー)
- 会報誌「TFC通信」を年6回お届け
近鉄百貨店
近鉄百貨店の友の会の名は「近鉄友の会」、満期まで積み立てると、友の会の会員証(お買いものカード)に今までの積立総額とボーナス分が上乗せされた金額がチャージされます。
近鉄友の会:
http://www.tokyu-dept.co.jp/tfc/
1年積立コース:
毎月の積立額は5,000円・10,000円・30,000円の3つから選べる。12か月積み立てると積立額の1か月分がボーナスとして上乗せされる。
- ホテル、レストランでの優待(暮らしのパートナー)
- 会報誌「近鉄友の会ニュース」を年4回お届け
名鉄百貨店
名鉄百貨店の友の会の名は「名鉄百貨店友の会」、満期まで積み立てると、友の会の会員証(お買いものカード)に今までの積立総額とボーナス分が上乗せされた金額がチャージされます。
名鉄友の会:
http://www.e-meitetsu.com/mds/tomonokai/
1年積立コース:
毎月の積立額は3,000円・5,000円・10,000円・30,000円の4つから選べる。12か月積み立てると積立額の1か月分がボーナスとして上乗せされる。
- 友の会会員証を提示で5%オフ(セール品・食品・レストラン・高級ブランド類は除外)。お中元・お歳暮は10%割引
- ホテル、レストランでの優待
- 会報誌「クローバーフレンド」をお届け
東武百貨店
東武百貨店の友の会の名は「東武友の会・クレソンサークル」
2020年3月からは「東武百貨店友の会」と 「東武宇都宮百貨店友の会」に分割しサービス内容をより地域密着型に変更しています。
クレソンサークル:
http://www.tokyu-dept.co.jp/tfc/
12ヶ月積立コース:
毎月の積立額は5,000円・10,000円・20,000円・30,000円・50,000円の5つから選べる。12か月積み立てると積立額の1か月分がボーナスとして上乗せされる。
1年積立コース:
毎月の積立額は3,000円・5,000円・10,000円・20,000円・30,000円・50,000円の6つから選べる。12か月積み立てると積立額の0.5か月分がボーナスとして上乗せされる。
6か月積立コース:
毎月の積立額は6,000円と10,000円の2種類のみ。6か月積み立てると積立額の0.25か月分がボーナスとして上乗せされる。ボーナスの利率は1年満期コースと同じ。
特典:
会員証提示で買い物が5%オフ(単価1,000円以上の品が対象、食料品・セール品は対象外)
- ホテル、レストランでの優待
- 会報誌「クレソン」をお届け(隔月)
西武百貨店・そごう
友の会はありません。(西武は「セゾンクラブ」、そごうは「ダリア友の会」という名前の友の会がありましたがいずれも廃止)
京阪百貨店
京阪百貨店の友の会の名は「京阪友の会」、満期まで積み立てると、友の会の会員証(友の会カード)に今までの積立総額とボーナス分が上乗せされた金額がチャージされます。
京阪友の会:
https://www.keihan-dept.co.jp/tomonokai/
1年積立コース:
毎月の積立額は5,000円・10,000円の2つから選べる。12か月積み立てると積立額の1か月分がボーナスとして上乗せされる。
- 京阪百貨店各店で商品代金が5%割引
- ホテル、レストランでの優待
丸広百貨店
埼玉県を中心に展開する丸広百貨店の友の会の名は「ラフィーネ・サークル」、満期まで積み立てると、友の会の会員証に今までの積立総額とボーナス分が上乗せされた金額がチャージされます。
ラフィーネ・サークル:
https://www.maruhiro.co.jp/tomonokai/index.html
1年積立コース:
毎月の積立額は3,000円・5,000円・10,000円・30,000円の6つから選べる。12か月積み立てると積立額の0.5か月分がボーナスとして上乗せされる。
6か月積立コース:
毎月の積立額は6,000円と10,000円の2種類のみ。6か月積み立てると積立額の0.25か月分がボーナスとして上乗せされる。ボーナスの利率は1年満期コースと同じ。
- 年数回開催される「特別ご優待会」に招待
友の会の商品券の使い道、利用目的は?
友の会をうまく利用している人たちは何を買っているのでしょう?
- お中元、お歳暮などの毎年の季節ギフトにあてる
- ブランド品の購入用に積み立てる(商品券での購入できないブランドもあるので注意)
- 単価の低い食料品の大量購入
- レストランでの飲食に利用
実際に「友の会」の商品券の用途として最も多いのはデパ地下の食材・食品売り場での利用で、大体4割近くも占めています。
お中元・お歳暮なら早期割引や早期購入特典があるうちに「友の会」の商品券と組み合わせて購入するのも手です。
▼【関連記事】お中元・夏ギフトの早期割引・ノベルティプレゼント実施店のまとめ
▼【関連記事】お歳暮・冬ギフトの早期割引・ノベルティプレゼント実施店のまとめ
友の会商品券が利用できるブランド・利用できないブランド
友の会で気になることの一つとして、高級ブランドでの支払いに使えるか?という点です。主要な友の会についてまとめました。
三越・伊勢丹「エムアイ友の会」
利用可能なブランド | ブルガリ、カルティエ、ティファニー、シャネル、ライカ、ルイヴィトン、エルメス、ベルルッティ、フォクシー |
利用不可なブランド | パテックフィリップ(パティックフィリップ) |
大丸松坂屋友の会
利用可能なブランド | (不可ブランド以外の明記なし) |
利用不可なブランド | パテックフィリップ(パティックフィリップ) ボーナス券についてはルイ・ヴィトン、カルティエなどの指定するブランドでの利用は不可 |
高島屋友の会ローズサークル
不可ブランドの定義なし(エルメス、ルイ・ヴィトン、カルティエなどの利用可)
まとめ
友の会の基本サービス部分である「1年積み立てると1か月分のボーナスとして積立額に上乗せされた商品券・電子マネーが帰ってくる」ところはどこも同じで横並びです。微妙な差異が出てくるのは次のようなポイントです。
6か月コースだと利率(年利)が下がる傾向
積立期間は基本的に1年・12か月ですが、半年・6か月コースを設けているデパートもあります。6か月の半年コースだと「ボーナス」の商品券の額が12か月コースと比べ利率的に下がるケースが一般的ですが、同じ利率(つまり0.5か月分のボーナス)のところもあります。
利率が変わらないケース(0.5か月分のボーナス。利率8.3%のまま):
→小田急百貨店(レディスクラブ)
→東急百貨店(東急ファミリークラブ)
利率が下がるケース(0.4か月分のボーナス。利率6.7%に落ちる):
→三越・伊勢丹(エムアイ友の会)
→大丸百貨店(JOY CLASS)
満期後にもらうボーナスの使い勝手に優劣が生じる場合がある:
積立額に上乗せされるボーナスですが、ボーナス部分だけ他の商品券やクレジットカードとの併用ができないといった使い勝手が落ちるケースもあります。
→阪急百貨店・阪神百貨店
ボーナス以外の特典内容も魅力的
友の会は単にボーナス上乗せだけでなく、友の会の会員証呈示するとレストランやホテルなどの利用優待を受けられたり、文化催事の入場料が無料になる等の特典がつく場合が大半です。
継続特典を行っているところがある
満期後に、次の積立の継続手続きを行うことで記念品・粗品がもらえるキャンペーンを行っている場合があります。まあ、ほんとうにオマケ程度ですが。
満期でもらえるのは商品券の形式から電子マネー形式が主流
最近の傾向としてボーナス部分は友の会会員証に積立額と一緒にチャージされる形になっており、商品券で返ってくるケースは無くなりつつあります。
会員証のカードで買い物ができるので使い勝手は向上していますが、逆に商品券をチケットショップ等に転売して換金することは出来ないようにガードされています。
「友の会」のメリットとデメリットの整理
- ボーナス部分が高い利回り
- ボーナス部分に税金がかからない
⇒一般的に利息・利金に対しては20.315%が税金として源泉徴収(支払者によって天引き)されるが、友の会のボーナス部分には税金が掛からないので満額受け取ることが出来る - 百貨店独自の優待サービスが付く
- 積立後に帰ってくるのはボーナスは現金ではない。あくまでもその百貨店で使える商品券であり、使い勝手に制限がある。
- 買いたい物がはっきりしない状態だと無駄遣いしがち
⇒ダブついた商品券を消化する目的で、現金払いなら普段は躊躇するような物でも安易に購入しがちになってしまいます。 - 百貨店が倒産した場合、積立額が満額戻らない場合がある
万が一、百貨店が倒産した場合どうなる?
百貨店の「友の会」は、割賦販売法の前払式特定取引業に該当し、以下のように積立額の半分を保全することが義務付けられています。
また、「前払式特定取引」とは、商品の売買の取次ぎ又は指定役務(冠婚葬祭に関わる役務)の提供、若しくは指定役務の提供を受けることの取次ぎで、購入者等に対する商品の引渡し等に先立って、購入者等から商品代金等を2月以上の期間にわたり、かつ3回以上に分割して受領する取引のことで、いわゆる「友の会」や「冠婚葬祭互助会」と呼ばれているものがこれに該当します。
これらの取引については、経済産業大臣の許可を受けなければ事業を営むことができないこととなっているほか、購入者等からお預かりした前受金の2分の1相当額について保全措置を講じること等が義務付けられています。
「経産省HPより」
つまり、少なくとも半分は戻ってくるということになります。
ただしこのようなトラブル時は、発生している債務の返済業務が大量に発生している状態なので、すぐに返金に応じてもらえないといった決済遅延のリスクもあります。
以上、デメリット部分も理解して賢く「友の会」を活用したいですね。